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もう一度、を叶えるために。first

第18章 記憶喪失に…なりました?




「ナルト〜。冷蔵庫空いてる?うちじゃ入らないわ。」

「空いてるってばよ。おれはなんも買わねえからな。」

「それもどうなのよ。せめて簡単な物くらいは自炊しようよ。」

「…いらねぇ。」

ムスッとしながら答えるナルトに呆れながらも、すっからかんの冷蔵庫にケーキを箱ごと突っ込んだ。

「あ、私が幾つか野菜買ってきてあげよっか?」

「の、ノーセンキューだってばよ…。」

さっきみたいにお店で嫌な顔されるからかな、と思ったから言ったのに、野菜の文字で引っかかったらしい。
あからさまに嫌そうに顔を背けた。

「おい。」

まったくも〜。

「あんたね、そんなこと言ってるとチビのまんま成長出来なくなるよ!」

「野菜なんか食べなくてもおれはデカくなるもんね〜だ。それにラーメンにも入ってるし〜。」

「ラーメンをカウントすんな!あんなもん食べたうちに入るか!」

「野菜は野菜だろ〜。」

「だからって三食ラーメンは野菜の効果がなくなりますー。」

「野菜はまずいだけで栄養なんてありませんー。」

「かー!減らず口ばっかり!」

「へへ〜んだ!」

ほんとにも〜。
ちっとも言うこと聞かないんだから!

「なぁなぁ!それより散歩行こうぜ散歩!河原ら辺が歩ってると気持ちいいから。」

「はいはい…。」


ナルトは物欲がないのかなんなのか、ケーキ以外を強請らなかった。
この年代の子って「おもちゃ買って〜」が普通なんじゃないのかな。
まぁ、いいんだけどね。
そして、あと一つ強請ったのは私と一日過ごすこと。
だから今日はナルトがやりたい事に付き合う事になっている。

そんなんでいいなんて、ナルトってちょっと変わってるよね。

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