第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「エニシ…。」
背を摩られながら、儘ならない呼吸で必死に息継ぎをする。
「エニシ、落ち着いて聞くんじゃ。此度のことで、お前の他にも四人が嫌疑をかけられておる。」
四人…。
四人…?
「…っ!まさかっ!」
私はばっとヒルゼン様を見上げると、悲しげな目とかち合う。
「うちはイタチ、うちはシスイ、はたけカカシ、テンゾウの四名じゃ。」
「…そん、な…。」
私の、せいで…。
「…お前は、何を望む?」
「何、を…?」
「このまま、五人で審議会に臨むか?その場合はおそらく、お前達は何年かは拘留となるだろう。」
それは、事実上の有罪のようなものだ。
経歴に瑕が付き、暗部は愚か、通常の任務でさえ儘ならなくなる。
そしたら、ナルトは…?
サスケは…?
物語全てが狂う…?
………。
それだけは、出来ない。
私のせいで四人の人生を狂わせる事なんて、出来ない。
「私一人です。今回のことは私が一人で行ったことです。四人は関係ありません。」
「それは…証明は出来ぬだろう。同刻にお前と任務に着いていた四人の責任は免れん。」
任務に着いていた筈の私が任務を放棄していたのなら、隊長はその報告をしなければならない。その報告がなければ、隊長は私を庇い立てしている、もしくは私と行動を共にしたと見做される。当然、行動を共にしたのなら共犯ということになる。
私の嫌疑は里への反乱。
そして、今回は合同だったのだから、隊長はカカシ先生と兄ちゃんだ。”根”の所属であるイタチもおそらく似たような嫌疑をかけられることになる。
だけど、