第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「エニシ、寄り道するぞ。」
「分かった。」
珍しく二人だけの任務の帰り。
私達はいつもの修行場に立ち寄ることになった。
着くと、そこには既にイタチが待っていた。
「申請は出したか?」
「まだ一族の総意まではいかないから、まだ手元に残してある。あと一押しだろうがな。」
兄ちゃんとイタチで話してる内容は、どうやら一族の里のことだろうと思う。
「だが、エニシの功があったおかけででクーデターは止まりそうだ。父さんが一度見に行くべきだと言っていてな。」
「フガクさんが?」
「あぁ。本当にうちはの里を外に創れるのなら、そちらの方が一族にとっては良いことだろうと。」
「良かったぁ。」
ほっとして胸を撫で下ろした。
「ありがとう。エニシのおかげだ。」
イタチの言葉に嬉しさで心が満たされる。
「私こそ力を貸してくれてありがとう。」
私が笑うと、イタチも釣られたように大きく笑った。
それを見てもっと嬉しくなって、それでいてふわふわとした感覚に包まれた。