第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「えぇ…、知ってます。」
「うわぁ〜…。」
先生は両手で顔を覆って俯いた。
「ナルト達を待たせすぎちゃダメですよ、先生。」
「…お前は容赦なく追撃するねぇ…。」
とりあえず、先生はそっとしておこう。
先にテンゾウさんに渡さなきゃ。
「はい、これ。お約束の品です。」
風呂敷に包んだ十万両を渡すと、一瞬ぐっと表情が固くなったけど、ふっと笑って受け取ってくれた。
「確かに受け取ったよ。ありがとう。」
「こちらこそ、ありがとうございました。」
お次は先生だ。
「カカシ先生〜。はい、これ。お約束の品ですよ〜。」
テンゾウさんより小さい風呂敷を差し出すと、先生は両手を外してこっちを見てから風呂敷を受け取った。
「ありがとう、確かに受け取ったよ。」
「こちらこそ、助けてくれてありがとうございました。」
私は改めて二人に頭を下げた。
「ま、困った時はお互い様だからな。…上手くいくといいな。」
「はい。」
「困ったら、僕もまた協力するよ。」
「ありがとうございます。」
本当、いい人達だなぁ。
「それじゃ、誰かに見咎められない内に帰りますか。」
「そうですね。エニシ、またね。」
「はい、また。」
「またな。」
「はい。」
私は二人を見送ってから家に帰って行った。