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もう一度、を叶えるために。first

第17章 うちはの里を作っちゃおう2




そして、遂に最終日の九日目。

朝から影分身も出して張り切っていた。
大きな刷毛で隅々までニスを塗っていく。
ハシゴを使わなくていい分楽かもしれない。

みんなも影分身を使って次々とニスを塗っていく。

大量に持ってきたニスの缶が次々と開けられて減っていった。
一人でやってたら確実に終わらなかったよねっていうハイペースだ。

黙々と塗り続けて、気がつくと午後の二時を回っていた。

「残り三棟。」

私はそのうちの一棟に手をつける。
端から塗り方に注意してすっすっと塗っていく。
手早く綺麗に、を頭に入れながら。


そうして、夕方四時半。

「完成〜!!」

思わず両手をバンザイしましたよ!
やりきりました、私!

「良かったな。」

後ろから先生が頭をぐりぐりと撫でてくれるのでぐしゃぐしゃです。
色々ぐしゃぐしゃだから気にしないけど。

「カカシ先生。」

私は振り返って先生を見上げる。
その近くには、みんなが揃っていた。
私は一人一人にしっかりと目を向けてから、ばっと頭を深く下げた。

「みんな、ありがとうございました。」

一人だったら出来なかった。

兄ちゃんが助けてくれたから。
イタチが協力してくれたから。
カカシ先生がテンゾウさんを紹介してくれたから。
テンゾウさんが隠していた木遁を使ってくれたから。

だから、ここまで出来た。


ぽんぽんと背中を優しく叩かれて、顔を上げるとカカシ先生だった。
優しいいつもの笑顔。

「さて、帰るか。」

兄ちゃんがカカシ先生に頷いた。

「そうですね。俺達も一族に報告しに行かなきゃいけないし。」

「どんな反応するか、楽しみだな。」

イタチがふっと笑うと兄ちゃんも笑う。

「帰ろう。」

「はい。」

テンゾウさんにも促されて、私達は後片付けに入った。

全ての点検を終えて、結界も厳重に確認し直して、その夜、私達は久々に里に帰って行った。

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