第17章 うちはの里を作っちゃおう2
早いもので四日目だ。
今日からがっつりテンゾウさんのサポートに入る。
で、ただいま七棟目。
大分汗が凄い。タオルタオル…。
「はいどうぞ。」
「ありがとう。」
ふぅ、と大きく息をついて、テンゾウさんはタオルに顔を埋める。昨日とはちょっと様子が違うように見える。
「お水どうぞ。」
「ありがとう。」
水筒を渡すと一気に飲み干していく。
喉乾いてたんだなぁ。
気温も関係してるといえばしてるのかな。暑いしね。
「複雑な構造であればあるほど、チャクラも気力も使うものなんだよ。」
「え?」
何で考えてることが…まぁ、みんな読んでくるしな。
「先輩じゃないけど、君って分かりやすいから。」
「ですよね。会う人みんなに言われます。本当は嫌だから直したいんだけど、中々直らなくて。」
そう言って肩をすくめたら、テンゾウさんが小さく笑った。
「僕は好きだけどなぁ。こんな世界だから殺伐とした中でほっこりするし。」
「マスコットキャラ的な?」
「あ、いいかもね。木の葉のマスコット。」
「そのままアイドルになっちゃったりして。」
あはは、想像つかないけど。
「いいんじゃない?可愛い服着て歌って踊る。舞台は何処がいいかなぁ。アカデミーの校庭とか?」
「え゛。」
冗談言ったつもりが具体的な肯定が返ってきてしまう。
私は「そんなわけないだろ」的なツッコミを待ってたんだけど…。
「…うん、止めて?冗談だからね?見せ物は嫌だよ。」
「あはは、やっと一本取れたねぇ。」
何だ、冗談か。
「まいりました。」
両手を上げながら内心胸を撫で下ろした。
真面目な人の冗談って分かりにくいね。(失礼…)