第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「…そうか。この手を出すのが早かったのか…。」
ハマってますなぁ、兄ちゃん。
にまにまと見ていたら、
「あいた〜…!」
強烈なデコピンが飛んできて、その拍子に頭に巻いていたタオルがぱさりと落ちる。
「ちょっと〜、痛いよ〜。」
「虫がいた気がしてな。」
「うそつけ!」
「それより先に髪を梳かすなりしてこいよ。」
「はいはーいだ。」
けっ。
「お前、いつの間にか髪伸びたね〜。」
カカシ先生に言われて、そういえば?と思いながら毛先を摘んだ。
「昇進試験で顔合わせた時は肩くらいじゃなかった?」
「あー、そうだったかも。言われてみると最近髪を切りに行った記憶がないですわ。」
後ろで纏めちゃえば事足りるから、あまり頓着してなかった。
因みに今は背中の中程まである。
「女の子って手入れとか頑張るものじゃないの?」
「普通はまあ…そうかも?私の場合は拘りがなかったから放置的な?」
「忍だからまあ、それでもいいんだけど…。女の子なんだし、って言いたくなるのは俺だけか?」
先生は私に言わずに兄ちゃんに言い、兄ちゃんは諦めたように首を振る。
「エニシですから。」
そんなこと言ってもね〜。めんどいものはめんどいんだよ。
「まぁ、その内切りに行くからいいや〜。」
その内ね〜。