第17章 うちはの里を作っちゃおう2
先生とテンゾウさんと三人で、あーでもないこーでもないと言いながら改良していった結果、プレートは2m四方の厚さは倍くらいにまで成長した。
その際、使用チャクラのコストカットも実現。
さっすが〜。デキる大人は違うねぇ。
ってなわけで、午後には半分以上が終わり、さっそく家屋建設に移れることになった。
テンゾウさんは見取り図としばらく睨めっこし、ミニチュア版を建てたりして練習を繰り返した後、試しに一棟取り掛かってくれた。
ゴゴゴ〜、という音と共に木材が次々と迫り上がり、ガコン、ガコン、と組み合わさっていく。
まるで木が生きてるみたいだ。
「うわははぁ〜。」
楽しい〜!ハリーポッターの世界みたい。
「多分、これで見取り図通りに行ったと思うんだけど。」
「入ってみてもいいですか?」
兄ちゃんが少し遠慮がちに聞くと、テンゾウさんから笑顔が返ってくる。
「どうぞ、確認してみて。」
私達は玄関からゾロゾロと上がり込む。
木のいい香りをいっぱいに吸い込んで堪能する。仮設の時も思ったけど、新築っていい匂いだよね。
「間取り、間違いありません。」
兄ちゃんが言い、イタチも頷く。
「じゃ、この調子でどんどんいこうか。」
先生がにっこり笑ってテンゾウさんの肩を叩くと、何でかテンゾウさんの顔が何とも言えない顔になった。
「…先輩、他人事だと思ってませんか?」
「思ってないよ。お前にしか出来ない事なんだし、最大限応援するよ。」
「それはどうも…。」
あー、これは完全に他人任せ気分なんだなって私にも分かった。
実際、先生にはやる事もないからそうなんだろうけど。
となれば、医療忍者の出番でしょ。
「チャクラ切れの時は任せてください。全力でカバーします。」
「うん、親身になってくれてありがとう。先輩と違って嬉しいよ。」
テンゾウさんがそう言って微笑んだので、私も笑顔で返す。