第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「おぉ〜、さすが土遁の達人。」
そう言ったら笑った。
褒め言葉に慣れてきたらしい。
「褒めすぎだよ。それにここにも達人がいるじゃないか。」
テンゾウさんの指を追うように先生を見上げて腕を組んで考える。
「う〜ん、先生の場合は…天才?」
全属性適合とか人間ですか?って域に片足突っ込んでる気がする。
普通に褒めたのに、何故か嫌そうにする先生。
「…何か欲しい物でもあるの?」
おねだりの前振りと思われたらしい。
折角だから貰っとこうかしら。
「くれるんですか?」
「くれないよ。」
「何だよも〜思わせぶりな事言っちゃって〜。」
「いや、それお前だから。」
「記憶にございませんが。」
何の話ですかね、それ。
しれっと返したら、テンゾウさんが楽しそうに笑う。
「話しててこんなコントみたいになる子も珍しいよね。」
「いや〜それほどでも〜。」
それって私が面白いって事でしょ?
てへ☆って先生に笑って見せたら、一瞬目が据わった気がした。
「微妙にイラッとするのは何でかね。」
「何でですかねぇ。はっはっはっ。いたたたた…!ギブギブギブっ…!」
あ、頭が…!頭が…!
「あはははっ。」
笑ってないで助けてテンゾウさん…!