第17章 うちはの里を作っちゃおう2
そして、三日後。
やってきました、三日後!
兄ちゃんとイタチの先導で私達は結界に入っていく。
二人の内どちらかと一緒じゃないと入り口が見つからないから中に入れないのだ。
そうなのよ。
前回、立ち寄ったのはこの為だったの。
イタチが急に来たんじゃなくて、兄ちゃんが声をかけておいてくれたんだって。
うちはを誇るトップ2による認識阻害系の幻術結界を張って、外側から完全に隔離出来るように。
そうしたら、誰に見咎められることもなく安心して作業できるもんね。
結界を入って割とすぐに見えて、視界が一気に開ける。
今日も暑くなりそう。
「よっしゃ、やるぞ〜!」
タイムリミットは十日。
カカシ先生と兄ちゃんで任務扱いのカモフラージュ…早い話が書類の改竄だね。その手続きを計五人分やってもらった。
で、確保できた時間が任務後の休暇も合わせて十日だった。
「なんか、みんな私服って新鮮ですよね。」
私達三人はうちはの家紋が入った麻の甚平。
私が少し薄い藍色で、兄ちゃんとイタチは濃紺色。
カカシ先生は全身忍服の黒い長袖長ズボン。暑そうだね。
テンゾウさんは忍服の黒い長ズボンに深緑と黒のツートンの半袖パーカー。
「女の子の甚平って案外と可愛いものだね。」
「ありがとうございます。」
褒められちゃった。
「テンゾウさんもお似合いですよ。」
「ありがとう。」
テンゾウさんって褒め言葉に弱いのかな。
褒めるといつも照れてる。
「はいはいそこ、いちゃいちゃしてないで始めるよ。」
「いちゃ…!?」
「はーい。」
テンゾウさん、反応しすぎだって。
だから、揶揄われちゃうんだよ。
「さてと、んじゃ私からですかね。」
「そうだな。広範囲だが大丈夫か?」
イタチが心配してくれたから笑顔を返した。
「大丈夫、まかせて。」
私はみんなと距離を取りぽつんと立つとしゃがみ込んでチャクラの準備をする。