第17章 うちはの里を作っちゃおう2
先生が苦笑しながら「まぁまぁ」と入って来た。
「その辺で勘弁してあげなよ。テンゾウは女の子の免疫低いんだから。」
「なるほど。先生と違ってピュアなのか。」
納得。
「…俺もピュアだぞ?」
…先生が?うっそだ〜。
「こんなにピュアから遠い人もいないよね。」
「酷い奴だな、お前。」
「やだな〜先生〜。色んな意味で玄人って事ですよ〜。」
恋の駆け引きも、その気になれば女心を掴むのもお手のもの。
百戦錬磨だよね、きっと。
その気がないだけで。
「…それ褒めてないからな。」
「あれ、違う?」
プレイボーイは男の勲章なんじゃないの?
先生は私の顔を見て苦い顔になった。
「モテたくてモテてるわけじゃあないのよ。」
わー、出た出た。
色男のあるある発言。
「それ言ったらアカンやつ。全国の男性陣に刺されますよ?」
「そうですよ、先輩。モテたくてもモテない人だっているんですから。」
そう言って、ちょっと怒った素振りを見せるテンゾウさん。
モテたかったんだね、きっと。
でも、
「テンゾウさんの場合は、女性陣の見る目がないだけなんで大丈夫です。」
そう。テンゾウさんの魅力が単に知られてないだけ。
そう言ったら、治ってた赤面が復活した。
「安請け合いしすぎだよ…!」
「そんな事ないよ。その器のデカさは絶対モテるから。周りが気づきだしたら放っとかないよ。」
「君って子は…。」
テンゾウさんは、また顔を覆って項垂れてしまった。