• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。first

第17章 うちはの里を作っちゃおう2




「そうだったのか…。謎が解けてスッキリしたよ。」

「左様でっか…。」

えぇ…。
結局、うちはのことから先生の事、テンゾウさんの事までゲロっちまいましたよ…。
自分の性格が恨めしい…!
そして、目の前の爽やかな笑顔が憎たらしい。

「テンゾウさんは”信じない”って言わないんですね。」

ちょっとブーたれながら思った事がついて出た。
そしたら、テンゾウさんは困った様に柔らかく笑う。

「支離滅裂だったら言うけど、君の場合は概ね筋が通ってるし、人が知らない事を知ってたりするからね。嘘だと断定するには至らないよ。」

「意外な感じがします。」

うちはを敬遠してたとは思えないよね。

「そうかな。鵜呑みには出来ないけど、感情論みたいには言わないよ。例えば幽霊だって、いる人にとってはいるし、いない人にとってはいない。人によって真実なんて如何様にも変わる。君の記憶だって客観的証明は出来ないけど真実なんだろう?」

私は呆気に取られて、テンゾウさんを見上げて言葉も出ないまま頷いた。
そんな風に言われたのは初めてだった。
この人、凄く包容力のある人なのかも。

「テンゾウさん、カッコいい…。」

「…っ!?いやっ、えっ!?」

「良かったな〜テンゾウ〜。」

「先輩まで…!揶揄わないでくださいよ…!」

「かわいいとか意外なギャップですね。」

あはは。凄い顔真っ赤だ。
言ったら、少し拗ねてしまった。
本当に可愛いのに。

「揶揄うなんて酷いじゃないか。」

「いやいや全然揶揄ってませんて。全部本音です。」

「もっとタチが悪いよ…!」

遂に顔を隠す様に両手で覆ってしまったテンゾウさん。

「なにゆえ…。」

タチが悪いの意味が分かりません。

/ 662ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp