第17章 うちはの里を作っちゃおう2
「え!?僕何でここに呼ばれたの!?」
「もちろん、家を建ててほしいからです!」
「はい!?」
「木遁で建てられるんでしょう?それで何軒か建ててほしいんです。」
そう言ったら盛大に顔を引き攣らせるテンゾウさん。
「僕は木遁なんて使えないよ…?」
何で明らかな嘘を?
「え、だって格子細工とか作ってるって。あとログハウスも。」
「作ることもあるけど…。」
「だから、木遁で練習してるんじゃなくて…?」
「何で知ってるの!?」
「んん!?」
どういう事!?
テンゾウさんが、ばっとカカシ先生を見るからそちらに目を向けると先生は顔の前で片手を振った。
「俺じゃないから。エニシは元々知ってたよ。」
いや待ってフォロー無し!?
案の定、ばっとこっちを見るテンゾウさん。
目が怖い目が怖いから普通の顔してよ!
「何で知ってるのかな?」
速攻で目を逸らさせていただきました。
「あー…っとー…噂でー…。」
「僕の目を見て言ってみようか。」
何故尋問形式なんでしょう…?
「エニシ?」
観念して視線をそろりと戻すと、テンゾウさんは目を若干眇め始める。
っていうか、何でそんなに必死に隠すんだろ?
「木遁の事って何で知ってたらまずいんですか?」
もう開き直った方が早いね。バレてるし。
そう思って聞いてみたら、思いっきり頭を抱えてしまった。
「一応、僕の事は機密事項になってるんだよ。特にうちは一族には知られない様に上役達も気を遣ってる筈なんだけど…。」
なんとまぁ、ツッコミどころ満載な…。
「…もしかして、うちはには徹底的に隠されてた感じ?」
「その筈だったんだけどね…。君は何処で知ったんだい?」
「えーっとー、忘れましたー。」
もういいや、知らぬ存ぜぬを通そう。
マジでうちはの扱いが雑な件。
頭にくるんだけど。