第4章 そうだ、修行をしよう
「はぁ…はぁ…はぁ…」
兄ちゃんの修行場まで全速力でかけてきた私は、既に息を切らしていた。
山道を全速力ってマジでキツい。
子供の体力でも間に合わない。
私はその場に座り込んでタオルで汗を拭うと、持ってきた水筒で喉を潤した。
「よし…!」
やるぞ!
リュックからクナイホルダーを出すと、大腿に装着する。
クナイを一本引き出して、的の一つをよく狙う。
思い切り振り投げると、コン、と変な音がしてクナイが落ちてた。
当たらなかった…。
「う〜ん…、何がいけないんだろう…?」
先生は、手首に注意する事と肘の使い方だって言ってたけど…。
二本、三本、四本…
授業で習った事を思い出して、イメージして投げる。
六本中一本は当たった。
けど、ど真ん中じゃない。
まだまだだな。
少なくともトウキと並ぶくらい精度を上げなきゃ。
あいつは全弾的に当たってた。