第4章 そうだ、修行をしよう
数日後、アカデミーが再開された。
私は授業を真面目に聞く事にした。
今まで何となく聞いてたから覚えられなかったんだと思う。
無理矢理詰め込む様に聞くんじゃなくて、興味を持って聞く様に心がける。
ほら、好きな事とか興味あるものって、割と一回で覚えられたりするものじゃない?
自慢じゃないけど、前世で好きな科目は理科だった。
何か、面白いんだよね。
だから、苦なく覚えられるからテスト勉強なんてした事なかった。
教科書読むだけで大体90点台をキープ。
めちゃくちゃ楽勝だった。
忍術とかもそんな感じで好きな科目みたいに思えばいけるんじゃないかな。
実際、前世ではなかった科目だしね。
珍しいと思えば興味も出てくる。
体育の代わりに忍具の授業。
近い将来絶対使うんだから、ちゃんと知っておかなきゃ。
そう思えば、前よりも講義に身が入る。
今まで何となく聞いていたものが、するすると頭に入ってくる。
そんだけ、興味も差し迫った現実って意識も無かったんだわ、私。
そりゃ、成績も悪くなるよねぇ。
「じゃあね〜!また明日!」
「またね〜!」
私はクラスメイトと別れると、走って家に帰る。
「ただいま〜!」
母さんはいないらしい。
私は寝室へ行き、部屋の隅にカバンを片付けると、置いてあったリュックを持つ。
この中にはクナイホルダーやら忍術書やらが詰め込んである。
私は戸締りをすると、裏山へと駆け出した。