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もう一度、を叶えるために。first

第16章 幕間




「カカシ先生!いざ尋常に勝負!」

第一声でそこにいた全員の視線を受けながら、エニシは一人休憩中だったカカシさんの前に立った。

「…お前も懲りないねぇ。」

「諦めたら試合終了なので。」

…そのセリフの使い所は違うのでは?と皆が思っただろう。

「ってことで、影分身の術!」

ここで、エニシが四人に増えた。

「からの〜、総攻撃〜!!」

四人でうまく散らばり、四方からお手玉が投げつけられた。
当然、カカシさんは難なく避けるが、すかさずエニシが一斉に忍組手に持ち込む。

「チャンス!」

「甘い。」

次々とマスクに伸ばされる手を、難なく避けて払って防いでいく。

「なんの!」

エニシ達の動きが素早くなった。
どうやら写輪眼を使い始めたらしい。
カカシさんもその動きに隠していた写輪眼を開けた。
それでも軍配はカカシさんに上がる。

最初は面倒そうにしていたカカシさんだったが、目元が穏やかになってきている。
楽しいのだろう。
エニシが楽しそうだから、というのもあるのかもしれない。

「わっ!」

そのうち、エニシが外に弾き飛ばされることが増えてきた。
すると、彼女達は再びお手玉を投げ始めた。
だが、忍組手に持ち込んだ方が一人になるとすかさず中に入って二人がかりで接近戦を維持している。
二段構えでいく様だ。

狙うならそろそろか。

俺は影分身を出して五、六個の胡椒玉を分けて、そのまま木の上に待機させる。
そして、本体である俺はエニシに化けると、すっと戦っているエニシ達に混じり、狙いを定める。

ここだ!

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