第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
「……っ!なにっ!?」
私は瞬身の術で影分身を撒くと、一気に本体に距離を詰める。
息を呑む瞬間も与えず幻術に落とすと、不自然に動きが止まった。
一秒…、
入り口ドア向けて蹴り飛ばすと、ノーガードの体はいとも簡単に吹き飛んだ。
その時意識が飛んだらしく、影分身が即座に消える。
二秒…、
「う゛…ぐ……。」
うめき声が聞こえて、完全に意識が飛んでないことに気づく。
三…、
意外にタフだね。
四…、
ここはトドメを刺して完全に意識を奪いたい。
私はぐっと足に力を込めると思いっきり地を蹴った。
そして、もたれるようにしてドアに寄りかかってる女の腹目掛けて思っ切り飛び蹴りを喰らわした。
五…。
そしたら、結構な衝撃音と共に簡易ドア諸共廊下に吹き飛んだ。
「…あっけない。」
落ちこぼれなんて、どの口がほざいたのかね。
さて、こっちを診なきゃ。
「カカシさ…ん…。」
触れた瞬間に違和感察知。
写輪眼に切り替えて違和感の正体見たり。
「マジで怒りますよ。」
やっぱり影分身だった。
ぼんっと消えて、隣の部屋からご本人登場。
「まったく、何やってんすか。」
「悪いな。中々にしつこくてね。」
「何で態々相手の思惑に乗ったんすか。」
私が仁王立ちでじとりと睨みつけるも、本人は飄々としたまま。
「ま、そうイライラしないでよ。それにしても、これはちとやりすぎじゃない?」
…はあ?
レイプまがいのことしといて?
人を馬鹿にした上襲い掛かっといて?
「…本気で言ってます?」
「悪かった。…ま、自業自得だな。」
両手をあげて苦笑する先生を見て、思わず大きくため息をついた。