第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
「まさか…、これがオビトか?」
先生はマネキンに近づく。
「ならこれは…、マダラか?」
兄ちゃんもマネキンに近づいた。
「うん、そうだよ。」
「ならこれは…。」
二人は残りの一体に注目。
私、こいつ嫌いなのよね。
「こいつは全ての元凶。一番癌な奴。ご先祖様はこいつに騙されてて、オビトはご先祖様に嵌められた。」
「そいつは、誰だ?」
先生の質問に、私は頭を捻る。
「名前がね…、思い出せないんだよね。半分白で半分が黒の見た目だったってのは覚えてるんだけど。」
私はイメージ通りの分身人形を出して入れ替えた。
「まんま、半分だな…。」
「でね、人格も二つ混在してる。白い方と黒い方で会話してるから、側からは自覚有りの多重人格障害に見えるよ。」
ここがアジトだとすると、何か残ってないもんかな…。
一見すると、何にもない所。
だったら写輪眼に切り替えてみよう。
「うーん…。」
確かに人の歩ける範囲に割とびっしりチャクラの残滓はある。
けど、これが決定打かと言えば…どうだろう…。
「これは…。」
「…あぁ。」
兄ちゃんとカカシ先生も写輪眼に切り替えたみたい。
半分唖然とした感じだ。
「何かないかな…。」
何かほしいよね、ここまで来たら。
目を皿の様にして見てみるけど、簡単には見つからない。
さて、どうするか。
チャクラを伸ばして探ろうにも、範囲が広すぎて半分も見きらないうちにこっちがバテるだろうし。
「…もしもさ、この中で何か隠すとしたら、どこに隠す?」
聞いてみることにした。
何となく…。
だって早々に思考がループしそうなんだもん。
「隠す…?」
「お前、何を探ろうとしてる?」
予想外に二人が怪訝そうに見てくるから、ちょっとあたふたしてしまう。