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もう一度、を叶えるために。first

第15章 うちはの里を作っちゃおう 1




で、一通り調べて結界まで張って、かっちり石橋叩いた後、漸く中を見ることができる様になった。

「…は、ぁぁ…。」

広っ!
めちゃめちゃだだっ広いし。
奥行きも天井もかなりある。
岩肌は荒削りではなく滑らか、洞窟特有のジメジメもしてない。
一言で言うと快適。
入ってすぐ、手摺のないロフトみたいな感じになっていて、壁に沿って階段が作られている。
でも素人が作りました感があって、傷んだのか失敗したのか分からないけど、途中で段が抜けてたりする。
遠目に下から生えたように四角のテーブルのようなベッドのような物がある以外は何もない。
今立っている所からそこまでの高さは家屋一階分程度ってところかな。
まだ誰かが住んでるよって言われても驚かないね。



「…―これがそうですか。里だとー…」

「…―ここが一番柱間細胞が反応してー…。」

何やら兄ちゃん達は難しい話になり、私は丸っとお任せする事にした。
要約すると、先生は極小の柱間細胞の持ち出し許可を取得。シャーレみたいなのを持っていて、この洞窟が一番反応が強いんだって。
特にあそこの壁際と、人一人寝れるテーブルの様な台。

記憶と符合する点はあるんだよね。
左側のあの壁と、右側のテーブルと。
どの角度が一番しっくりくるか…。
私は一歩一歩微調整しながら記憶と照らし合わせる。

「…ここだ。」

この角度。
私はマネキンみたいな分身を三体出した。
壁際に一人座らせ、その脇に蹲るみたいに一人。テーブルには、寝ていたところを起きましたみたいに配置。

「うん…、これだ。」

リンさんに四尾が埋め込まれたって話を聞いたシーンだ。
オビトの話の中では、上位にランクインする印象の強いシーン。

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