第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
あれから二人並んで歩きながら、あれは持ったか、これは持ったかって色々確認されている。
先生って、属性がオカンだよね(笑)
「ところで、カカシ先生は何であそこに?」
改めて聞いてみたら、ちょっと嫌な顔された。
「お前の事だ。今日すぐにでもそこに行こうとするだろうと踏んだよ。」
とんとん、と持っていた巻き物を指で叩く。
「思い立ったら吉日が私のモットーなもんで。」
キリッと答えると先生からため息が返ってきた。
「まったく単細胞にも程ある…。で?てっきりお前はシスイと一緒に来るもんだと思ってたんだけど?」
「後から来るんじゃないですか?」
「お前が地図を持ってたら追ってこれないでしょうが。」
ふふん♪
「それが大丈夫なんだな〜。」
私は、リュックをがさごそと探って例の物を取り出した。
「じゃ〜ん!私の発明品、ムジルーシ!」
これで書くと見た目は無色透明、けれども写輪眼だとあら不思議。目印があるじゃあ〜りませんか!ってね。
「…お前、ネーミングセンスあんまりないのな。」
「ほっといてくださいーだ。」
私はすっと大きめの木を歩いて登り、目線のやや上辺りにしゃがんだ。
んで、デカデカとバツ印を木に書き込む。
これの正体は、チャクラっぽいエネルギーを豊富に含む不思議石を粉末状にした物。
この石はチャクラ刀の原材料とは似て非なる物みたい。
これを糊状の粘着液と混ぜて、ペン型にしたの。
見た目は太いのスティック糊だね。
「…なるほどね。確かに分かりやすいな。」
カカシ先生の方を向くと、写輪眼を出して目印を見上げていた。
「でしょ〜。」
どうよ?特許取りたいくらいの自信作。
木から飛び降りて先生の隣に戻ると、先生は私に手を出してきた。
「それ、貸してよ。」
「はいどうぞ。」
何も考えずにぽんと渡すと、
「じゃ、走るぞ。」
「…え゛!?」
言うが早いか物凄いスピードで走り始めたから、慌てて追いかけた。