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もう一度、を叶えるために。first

第15章 うちはの里を作っちゃおう 1




…まてよ?

じゃあ何か?
私は本人の前でリンさんやら元カノの話やらしてたのか?
あれ、私その時兄ちゃんに怒られたよな?

「…あ!?」

ひぃぃ〜!
本人を前にしてドーテーって言ったようなもんじゃん!?

恐る恐るカカシ先生を見ると、意地悪そうに笑っていた。

「俺だってケイケンがないわけじゃあないのよ。」

「その節は誠に申し訳ございませんでした…。」

土下座する勢いで深々と頭を下げた。
下げるしかなかった…!

「やっぱり聞こえてたのね。」

「もしかして、お前こいつのこと童貞って言ったのか?」

アンコさんとゲンマさんは面白そうに笑う。
分かってたんなら止めてよ、アンコさん…。

「あんたもいれば良かったのにねぇ。傑作だったわよ。」

「だな〜。あれは面白い日だったわ〜。」

「んじゃ、今度は俺も誘ってくれよな。」

ちくしょーめ。にやにやと意地悪そうに。

「揶揄って遊んでるでしょ?」

けっ。
私は行儀悪く頬杖ついて三人をジト目で見る。

「ま、これに懲りたら物事考えてから口にする事だな。」

ぽん、ぽんとカカシ先生に撫でられた。

「じゃ、俺は行くわ。ごちそーさん。」

そう言ってすっと目の前に巻物が差し出された。

ん?何だ?

…もしかして!

はっとしてカカシ先生を見上げたら、にこっと片目が細められた。

「ありがとうございます。」

私は丁寧に受け取ると、先生は片手を上げて去っていった。

「なになに?何貰ったのよ。」

アンコさんに続くようにライドウさんとゲンマさんも身を乗り出してきた。
でも、ここでは開けない。

「ちょっと調べてもらってることがありまして。」

私はぎゅっと抱き込んで、にかっと笑う。

「んじゃ、私もこれで。」

ポーチから巻物を取り出して財布を出すと、すっと自分とカカシ先生の代金を差し出した。

「また誘ってくださいね〜。」

そして、そのまま店を後にして走り出した。

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