第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
「さて、これで一通り終わりました。どうですか?」
マッサージで崩れた服の乱れを払うように少し直す。
手、腕、肩、頸、後頭部といつもより長めにやってみたから、だいぶ凝りは解れたと思うんだけど。
先生は自分で軽く体を解して状態を確かめる。
「ありがと、楽になった。」
私はそっと回り込んでカカシ先生の顔色を見ると、彼は少し驚いた顔をした。
「…何?」
うん、本当に大丈夫そうだね。
「いや、何でもないです。」
さてさて、他の人達は…。
「ふはっ。」
温泉に浸かって極楽〜、みたいな顔になってた。
控えめに言って面白い。
丁度終わったみたいで、影分身達が自ら消えて情報がまとめて入ってきた。
「そこまで気に入ってもらえたなら、頑張った甲斐がありますね。」
私は席について乾いた喉を潤した。
はぁ〜、今日も頑張った。
「あの時もやってほしかったわ〜。」
「そうだな〜。あの時は矢鱈疲れてたもんな〜。」
「あの時って、一年前の?」
アンコさんとライドウさんに相槌を打つ。
洞窟に行った日の事だよね。
「そうそう。虎を捕まえただけの日だったのに異様に疲れてたもんね〜。」
「俺、家帰って速攻で布団に入ったよ。いつもなら夜は何かしらして起きてるのにな。」
何でかな〜みたいに首を傾げるから、いやいや何言ってるのと突っ込みたくなった。
「朝は六時から出発して謎の仕掛け洞窟に行って、そこそこ危ない目に遭ったんですから。でからの虎騒動ですよ。そりゃぐったりもしますよ。」
「「…え?」」
「え?」
何で驚いてるの?
「そういやさ…。俺、疑問に思ってたんだけど、何でお前とシスイとイタチと出かける事になったんだっけ?」
「私も何であんた達と虎捕まえる羽目になったのか覚えてないのよね〜。メンバーの組み合わせとしちゃあおかしいし。」
「えぇ〜…。」
どういうこと?