第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
「カカシさん、眼を大事にした方がいいですよ。あと心臓も。かなりきてますよ。」
そう言ったらぴくりと手に反応があった。
図星ってところかな。
「…お前…。」
ぼそっとした呟きが聞こえて見上げると、カカシさんがポカンとした顔でこっちを見てた。
「……?」
…なんだ…?
ついでに視線を感じてそっちにも目を向けたら三人ともがポカンとした顔でじぃーっと見ててビクってなった。
「な、何でしょう…?」
無言でガン見は怖いって…。
「あんたたちって…。」
「熟年夫婦…みたいな…。」
「いつからだ…?」
アンコさん、ゲンマさん、ライドウさんの呟きに目を瞬かせた。
「はい…?」
熟年夫婦って何よ。
「はい?じゃないわよ!どういうこと!?」
アンコさんが何故か詰め寄る様に私の席まで移動してきて、私は反射的に逃げを打った。
「なに?なに?」
「何で逃げるのよ!」
「追いかけてくるからですよ。何なん?」
私達は席をぐるぐると回る様に追いかけっこをし始める。
「あんたたちいつから!?」
「い、いや何が?」
「カカシとの関係よ!」
「か、カカシとの…?上司と部下…?」
暗部の先輩後輩以外に何にもないんだけど。
「そんな感じじゃないじゃない!イタチはどうしたのよ!?」
その言葉にぐるっと振り向いて、がっと彼女の腕を掴んだ。
「その話するなら帰る。私のお会計全部アンコさんになすり抜けて帰りますから。」
イタチが何だか知らないけど、恋愛脳で考えてることは確実。さっきみたいな変な想像させられたらたまったもんじゃない。
「はあ…?」
呆気に取られたように呆けた顔になったアンコさんだけど、それに油断するほど私だって馬鹿じゃないし。
舌の根も乾かないうちに同じ手には引っかかるつもりはない。