第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
「よし、やってみます。」
私は印を組んで術を発動させる。
どうせだったらアスマさんにも見てもらいたいよね。
「「わっ!!?」」
「どうですか?この絶景!」
じゃーん!!
ナイアガラの滝だぜ〜!
「こりゃまた…。」
「さすがうちはね…。」
「こんなどデカい滝があったら見てみたいと思いません?」
悠に1kmはあろうかという半楕円形の滝には下が見えないくらいの落差に、うるさいくらいの轟音と共に絶えず水が落ちていく。
滝壺からは大きく綺麗な虹が光に反射して綺麗なアーチを作っている。
私達が立っている位置からは一面が綺麗な翠色に染まっていて、青空とのコントラストがとっても綺麗。
因みに上空に浮かんでる様に立ってるのよ、私達。
「凄いな、お前。」
「こんな凄い景色、よく思いつくわね。」
「へへっ。」
前世では絶景をテレビや雑誌で見るのが結構好きだった。
それがこんなとこで役立つなんてね。
「あとは、これ!」
私は印を組み直して景色を変える。
「あ…。」
「これは…。」
どうよ!お次はウユニ塩湖よ!
人生で一度は行ってみたい絶景!
雲ひとつない空に見渡す限り広がる海が鏡の様に空を写し、視界いっぱいに澄み渡る青が広がる。
足元にはしっかり水の感触もある。
時々、南国の様な暖かい風が通り抜けていく。
「まるで現実離れしてるな。」
「そうね…、静かで…。まるであの世みたいだわ。」
「え、そんなに怖いですか?」
あれ〜。思ってた反応と違う。
「逆よ。綺麗すぎて圧巻されるのよ。」
「そうだな、ここまで人の気配がない綺麗な所はある意味では怖いな。」
「時と場合さえ押さえれば、足止めとして使えるかもしれないわね。」
「そうなんだ…。」
幻術では初めて褒められたかも。