第15章 うちはの里を作っちゃおう 1
そう間を置かずして、兄ちゃんは戻ってきた。
少ない荷物を纏めると、早速そこを発つことに。
まぁ、特に用もないしね。
「よし、帰るぞ。」
リーダーである兄ちゃんの一声でしゅっぱーつ!
「あ!」
その前に。
「何だ?」
兄ちゃんの怪訝な声をそっちのけに、私はガサゴソと地図を取り出して広げ始める。
「ここ!ここに寄りたいんだよね。」
ここから割と近いその場所。
あれから色々リサーチしてましてよ。
目ぼしい土地情報をゲットしておりますのよ。おほほほ。(死語…?)
「丁度、私達だけだしさ。うちはの里の下見といこうよ!」
そう言ったら、二人とも目を丸くさせた後、互いの顔を見やった。
「私だけの視点だと偏りがちになるからさ。みんなで住むんだもん。他の人の意見も聞きたいじゃん?」
私の言葉に、二人はふぅ、と小さく息をつくと笑みを溢した。
「しょうがないな。そう言われちゃあ、気になるしな。」
「そうだな。少しくらい寄り道しても問題ないだろう。」
兄ちゃんとイタチは、快く了承してくれた。
そうこなくっちゃ!
「よーし!しゅっぱーつ、進行!」
ん〜!わくわくする〜!
二人ともどんな反応するかな!?
楽しみ!