第3章 私が今、出来る事
暫くして、兄ちゃんと別れると、アカデミーへ向かう。
校門に着くと、門の前には張り紙が貼られていた。
でかでかと二文字。
休校、と。
校門の柵から中を覗き見ると、グラウンドには大小様々な岩が落ちている。
校舎は所々壁が崩れ、窓が割れ、散々たる有様だ。
けれど、あの規模の攻撃で、ここまで原型が留まっているのは奇跡的ではないだろうか。
その証拠に、通り沿いの道は同じ様に岩々の被害に遭ってボコボコのガタガタである。
これは、まぁ…。
授業どころじゃないよね。
私は閑散とした道を、家とは真反対の方へと歩き出す。