第14章 暗部でのお仕事始めました
「何言ってるんだよ。」
「本当だって。誰もいないのに話し声を聞いたんだもん。」
現在、サスケの修行場に移動した私達。
何があったんだ、と何回も聞かれるもんだから、誤魔化すこともできずに、言える形を作ってから話すことにした。
「幽霊なんて、そんなものいるわけないだろ。」
「いるかもしれないじゃん。」
私の勘が合っていれば。正確には、存在が幽霊と化してるだけで、生きてる人なんだけど。
「お前、俺より年上のくせにそんな事怖がってるのかよ。」
「年上だろうが年下だろうが、不気味なものは不気味なんですー。」
多分、ヤシロさんと話してた相手ってオビト扮するマダラなんじゃないかと思うのよ。
だとすれば、あんな神出鬼没の奴に出くわすとか、普通に怖いじゃん。
後ろからにゅーっと出てこられても気がつかないかもしれないんだよ?
まぁ、そんな事馬鹿正直に言った所で、別の騒ぎになるから言えないけれど…。
弱いなー、と言いたげな顔で私を見やるサスケ。
私はそれをじーっと見返すと、はあ、と小さくため息をついた。
「赤ちゃんの頃のかわいさは何処へ…。」
私は膝に頬杖ついて昔を思い返す。
あの頃は可愛かったよね〜。
私の歌に手拍子したり、はしゃいだり。
だけど今はどうよ?
会う度に小生意気になっていく気がする…。
なんて思ってたら、横からぶにっと頬を抓られた。
「いたたた…!いたいいたいってサスケくん…!」
「お前が余計な事言うからだろ。」
「はいすみませんでした…!もう言わないから…!」
「ふん。」
あー痛かった。