第14章 暗部でのお仕事始めました
「ふーん…。結婚したい、とかもないの?」
「特には…。私、結婚とか興味ないから一生独身だと思います。」
「何で?」
何でそうもばっさりと切り捨ててしまうのか。
カカシは首を傾げる。
「何で、って言われても…。ってか、カカシ先生こそ興味あるんですか?さっきからやけに恋バナに持ってこうとしてますけど。」
彼は内心ぎくりとする。
「俺?俺は…どうかな。」
「先生って今いくつなんですか?」
今度はエニシの問いが始まる。
「二十歳になったばっかりだよ。」
「おめでとうございます。」
「ありがとう。」
律儀におめでとう、と言われるとは思わず、少し笑ってしまった。
仲間とも会っていないせいか、おめでとう、という言葉をかけられるのは、何だかむず痒い気もした。
「二十歳って一番気持ち的にも落ち着いて、十代とは違った意味で彼女ほしいなって思う年頃なんじゃないですか?将来の事とか見据えて結婚の文字が掠めるお年頃?」
「…いや、ないな。結婚は考えられない。」
結婚と問われて、思わず真面目に答えてしまう。
どうしても結婚には抵抗感を拭えない。
案の定、エニシは首を傾げる。