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もう一度、を叶えるために。first

第14章 暗部でのお仕事始めました



「へい、おまち。」

どんっと丼が乗せられる音に、そちらに目を向け手を伸ばす。

「ネギがめちゃめちゃ入ってる。」

山盛りって表現が合うくらいにめちゃめちゃ盛ってあった。

「今日の分はそれで終いだからな。サービスよ。」

「ありがとう、ございます…。」

ネギがサービス…。
無いよりはいいけど。

「チャーシューも付けといたぜ。」

「あ、俺の三枚になってる。」

私もネギの底を漁ってみると、一枚付いていた。
チャーシューはちょっと嬉しい(笑)

「「ありがとうございます。」」

二人でお礼を言い、箸を割る。
白髪ネギをしゃぶしゃぶしてから一口入れてびっくり。

「めっちゃ美味い。」

仄かな甘さと辛味が塩スープと絡んで、何とも言えない旨さなんですよ!
もう、そこからは夢中で口に放り込む。

ネギも去ることながら、ちょっと入ってるキャベツともやしもいい仕事する!シャキシャキしてて麺と絡めると最高に美味い。
メンマもタマゴもチャーシューも絶妙な味と歯応えと旨みと…も〜堪らん!

「ちょっとちょっと。ゆっくり食べなさいって。」

む、咽せた…!
カカシ先生が背中を摩ってくれるのを尻目に、水を一気飲み。
懲りずにまた麺を放り込んでいく。

「あっはっはっ!それだけ美味そうに食べてくれると俺も作った甲斐があったねぇ。」

夢中で食べて食べて最後の一滴まで飲み干して、漸く私は正気に戻った。

「は〜美味かった〜。ごちそうさま〜。」

「おそまつさん。」

テウチさんに空の丼を渡して、ふぅ、と一息つくと、はっと大事な事を思い出した。
食事なんてマスクをとる最大のチャンス!
ばっとカカシ先生を振り向くけれど、時すでに遅し。
先生の器はとっくに空になっていた。

「…なに?」

驚いたように私を見ている先生の顔には、しっかり口元にマスクが装着されていた。

「遅かった〜…。」

私の馬鹿っ!
せっかくのチャンスが〜。

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