第14章 暗部でのお仕事始めました
「…見つけても、…どうにも出来なかったら?」
カカシ先生の沈んだ声が耳に届いて、私はぼんやり考える。
「それでも…、これ以上の最悪のケースは防げるかもしれない…。」
だって、うちは全滅を止めるには…。
オビトは全滅の道筋の影に潜んでる。
だから、オビトを遠ざける事が出来れば或いは…。
「仮にアジトが見つかったとしても…、もう、もぬけの殻かもしれない。だけど、手がかりは掴めるかもしれない。」
これが今の私に出来る事、だと思う…。
「小さな事でも手がかりになるのなら。何でもいいから掴みたいし、辿りたいと思う。」
折角、朧げながらも予言の記憶を持ってるのなら。フル活用してナンボよ。
「絶対、諦めたくない。」
兄ちゃんの為にも。
イタチの為にも。
一族の為にも…。
と、突然わしゃわしゃと撫でられたかと思いきや、ぐいっと首に腕を回され、抱き寄せられる。
…抱き寄せられるっていうと語弊があるんだけど、ヘッドロックかけられたみたいな形だから全くそんな雰囲気ではない。
「何か分かったら俺にも教えてよ。俺も地道に探ってみるから。」
え、それって…!
「手を貸してくれるんですか!?」
「まあね。まだ何か爆弾抱えてるみたいだし?目が離せないでしょ。」
げ…。
なんて察しのいい…。
「ホント、お前言葉いらないよね。ははっ。」
まぁ、でも。
考えようによっちゃあ、強い味方が出来たと言える。
「ありがと!カカシ先生!」
頼りにしまっせ?
里一番の誉れさん!