第14章 暗部でのお仕事始めました
「マダラ、ね。また、とんでもないものが出てきたな。…俺はとっくに死んだと思ってたけど…。」
先生は難しい顔して腕を組む。
信じられないよね…。
前世ではそういうものかって感じで見てたけど、現地の人になってみるとあり得ない話に思えるの。
だって百年くらい前の人なんだもん。それも、初代に負けて死んだって言われてる人。
それが一人で細々と生きていたなんてさ、荒唐無稽って思うもん。
「…木遁が鍵みたいでしたけど…。」
「前世で見た時?」
「はい。柱間細胞?を持ってたとかなんとかって…。」
「それ、本当か?」
え、先生の目の色がめちゃくちゃ変わった…?
「はい。…っていうか、柱間細胞って初代の細胞ですよね?そんなに凄いの?」
今度はカカシ先生が言葉を渋る番だった。
「柱間細胞は…。致命傷でも短時間で回復するほど自然治癒力を高めると言われている。…あとは、チャクラ量の大幅増幅、身体能力の向上もあると言われているが…。」
ナニその兵器じみた代物は…。
「…それ、右半身全体に植えたら…。」
化け物じみた体力手に入れるんじゃ…?
「…やっぱり、オビトはそれで助かったのか…?」
先生の片目が、気持ちしおしおと萎びていくようだった。
「…顔半分に木目みたいな模様が出来てたから…、木遁の所為なんだろうなって、当時思ってたんだけど…。」
「適合したんだろうな、多分…。」
肩が落ちていくのと同時に、先生は疲れたようにしゃがみ込んだ。
「…待って待って?適合しない場合があるんですか?」
「適合できなければ、細胞が暴走して死に至る。」
「…こわっ。でも、オビトは生きてるから適合できた、と。さらには諸々大幅アップ、と。」
常人の常識は通じないかもしれない、と…。