第14章 暗部でのお仕事始めました
「なるほどねぇ。前世の記憶があって、そこではナルトって子が主人公の物語があり、俺はその子が下忍になった時に受け持ちの先生になる、と。」
現在、端から看破されて結局全部話す羽目になってます。はい…。
「で、主人公じゃない俺の事をやたら詳しく知ってるのは?」
「それは…、その…。先生のファンだったから調べたっていうか…。」
本当はサブ主人公みたいな扱いだから特番組まれてたんだけど。
「俺のファンねぇ…。俺ってそんなに人気だったの?」
「そりゃもう!クラスの中ではカカシ先生かサスケかで二分化されてましたし、第七班の特集も…。」
やべっ。また口が滑った…。
「なるほど?それでナルトは勿論、サスケとサクラと俺、それぞれの個人特集があってそれを見たか調べたか、ってところね。」
もう、これ本当頭抱えたくなんだよ!
私もアホだと思うけど、カカシ先生ってば、ちょっとのキーワードで全部分かっちゃうんだもん!
「あはは。お前、面白いくらい誘導にひっかかるのね。」
「面白くないっ!」
うがぁー!!ちくしょー!
「で、その過程でオビトが生きてる事を知ってたってわけか。それで、オビトはリンを殺した瞬間を見たと思ってるの?」
「“リンさんが飛び込んだ瞬間を”!…オビトが見た描写があったんです。」
「…オビトは何処にいたんだ?」
先生の顔が少し強張った。
「それは…はっきりと分からないけど、洞窟みたいな所だなって印象はあって…、リンさんが尾獣を埋め込まれた経緯を聞いて慌てて飛び出して、森の中を走ってる。そんな描写でした。」
「オビトは…、誰に聞いたんだ?」
マダラ…なんだけど…。
それこそ荒唐無稽なような気も…。
「これだけ、前世やら予言書みたいな物語りやらを聞いたら、もう何聞いたって驚かないよ。」
先生のあやすような声音に、意を決して口を開いた。
「うちは…マダラ、に…。」
ご先祖様が、オビトを真っ黒に染め上げた。