第14章 暗部でのお仕事始めました
「言っとくけど、誤魔化されてやる気はないよ?事が事だからね。俺も他人事じゃないのよ。」
…めっちゃ探る気マンマンじゃん。
「さ、諦めて白状してみな?」
「顔が怖いっす、先生…。」
圧が凄いよ…。
まあでも…、ここまで付き合ってもらったしなぁ。
「その日、あの瞬間を見たと仮定して、どこにアジトがあるのかな、と…。」
とりあえずぼかしてみたけど、先生はどう出るか…。
「その日はリンが死んだ日、か。あの瞬間は俺がリンを殺した瞬間?」
ちょっ、なんちゅー言い方を!
「殺したくて殺したんじゃないじゃないですか。その言い方語弊を生みます!」
「でも事実でしょ。」
淡々と言う先生に本気で首傾げたくなる。
「違うと思います。リンさんは尾獣を埋め込まれてたんでしょ?でも死ぬに死ねなかった。だから、やむなくカカシ先生の千鳥を利用した。それが真相でしょ?」
何でそんな自分を追い込む様なこと言うの?
私が半ば怒ってじっと見上げてると、先生はふっと目元を緩めた。
「…やっぱり知ってたんだな。」
「え…?」
どういうこと?
「誰にも言ってないんだよ。リンが自ら俺の前に躍り出たこと。」
「なっ…!」
なんですとー!!!?
「で、でも…、報告書、は…?」
カカシ先生は任務としてここに来てたんだから報告するよね?
「リンに俺がトドメを刺したって報告したから、そう書いてある。」
ひいっ…!
なんだってそんな事を!
「で、でもでも、アオバさんとか、ライドウさんとか…。」
友達くらいには真相話すよね…?
「やむなく、俺がトドメをさしたと思ってるだろうね。」
なにそれ…、私墓穴掘ったの…?
どーする!?どーしよー!?
このまま気絶したい!
「はいはーい。気をしっかり持ってね〜。」
カカシ先生はポンと私の肩に両手を置くと、すっと私と目線を合わせてきた。
「で、何で俺しか知らないことをお前は知ってるのかな?」
オワッタ…。