第14章 暗部でのお仕事始めました
「…お前も容赦なく古傷抉るねぇ。」
「すんません…。」
私は気まずくって目を逸らした。
今日はお目付役として、どこまでもカカシ先生がついてくる。
だったらと、失礼ついでにリンさんの現場にも連れてってとお願いしてみた。
地図で示されれば大体分かるかもしれないけど、直に自分の目で確かめたかったのよ。
「カカシ先生、ここから全速力で行ってみませんか?」
「え、ここから?」
めっちゃ嫌そう(笑)
そりゃそうか。結構距離あるもんね。
「そう、ここから。修行を兼ねて。」
「…ガイみたいな事言うのね。」
うわー…。
「一緒にされるのは、ちょっと…。」
普通に嫌だよね、あんな暑苦しい人と一緒にされるって。
いや、凄い良い人だってのは知ってるけれども。
「何ていうか…。そう、時間が勿体ない的な?時間かけてたらたら行くより、その時間を有効活用しよう、みたいな。」
「うん、ガイと同じだね。」
それを聞いてがっくり項垂れた。
「そうか…。同じなのか…。」
あの人ってそういう発想だったのかー…。
ちょっとしたショックを受けていると、励ます様にぐりぐりと頭を撫でられた。
「ま、付き合うよ。」
見上げると、先生は困った様に笑っていた。