第13章 変わりゆく日常と濃くなる影
確かここら辺の黄色の屋根のお家だったよね。
あ、あった。
玄関の前に立って一度深呼吸。
すー、はー…。よし。
「ごめんくだ」
「エニシ!暗部に行くって本当か!?」
「特別上忍になれたって!一足飛びじゃん!!」
「さい…。何でいるの?」
何故かトウキとユウに出迎えられた。
っていうか危うくドアと正面衝突しそうになったよ。
「やぁ、いらっしゃい。」
先生が苦笑しながら後から出迎えてくれる。
やっぱり通達が行ってたみたい。
「色々話したいことがあって。来ちゃいました。」
そう言って、肩をすくめながらトウキとユウを見る。
心配そうな顔や何故か嬉しそうな顔をしている彼らに、少しほっとした。
「何だよ、お前嬉しくないのか?」
珍しくユウが少し怒ったように言うもんだから、素直に首を振って否定する。
「そうじゃないって。でもまぁ、複雑だよ。急な話だったからね。それもあって暗部に行く前にみんなと話をしないとって思って、まず先生の所に来たの。なんせ明日から始動だから。」
私がそう言って肩をすくめると、みんなしてしょんぼりと言葉を窄ませた。
「とりあえず、お邪魔します。」
そう言って、私は二人を促して中へ上がっていった。