第13章 変わりゆく日常と濃くなる影
「ほーら、そんな所で石になってないで、起きなさいって。」
…そうでしょうね。
側から見たらまーるいデカい石に見えるでしょうよ…。
「先生のドケチ…。」
小さく呟いたつもりなのに聞こえてたらしい。
はぁ、とため息つかれた。
「…ところでさ、お前何で俺の事先生って呼ぶのよ?」
まぁ…、そうなるよね。
別に先生は将来安泰だし、言っても聞き流しそうだし、言ったっていいかなって思いはちらっとするんだけど。
今の心境がね、八割方説明が面倒臭いに傾いてるのと、タダで教えてやるもんかっていう捻くれ根性が出てるのよ。
で、出した結論がこれ。
「…素顔見せてくれたら教えてあげます。」
「じゃ、いいや。」
「やっぱり…。」
いやね、ここで見せてあげるよって言われてもアレなんだけど。
テコでも見せないぞ、的な感じだったからそうだろうとは思った。
…残念だわ〜。
ガイさんと別れて再びドナドナされて火影室へ。
カカシ先生がノックすると、はい、と返事があり、ドアを開けると何故か兄ちゃんがいた。
他にも大人が四人ほど。ベストを着てるから多分中忍以上なのは間違いない。
カカシ先生が手を緩めたので、するっと抜けて兄ちゃんの隣へとこそこそ近づく。
(何してるの?)
(聞いてれば分かる。)
(カカシ先生も兄ちゃんも、それしか言わないんだもんな〜。)
私が再び文句を言うと、兄ちゃんは苦笑する。
(お前の進退に関わることだ。お前が当事者なんだからしっかり聞いてろよ?)
(私が、当事者…?)
何の話?どういうこと?