第3章 私が今、出来る事
「いや〜…。あっはっはっ…。」
エニシは自覚があるのか、気まず気に後ろ頭を掻いた。
「おかえり〜。ね、ね、ね。九尾の狐さんに手紙書こうと思うんだけど、これでいいかな?」
そう言って、エニシは下書きと思しき紙をシスイに差し出した。
“クラマさんへ
初めまして。
うちはエニシと言います。
今日はあなたにお願いがあって手紙を書きました。
ナルトが生まれる日に邪魔者が入ってきますが、耳を貸さないでほしいのです。
多分、あなたはクシナさんの中から引きずり出されます。
でも、がんばって出ないでほしいんです。
閉じ込められて嫌なのはよく知っていますが、どうか耐えてください。
クシナさんもナルトもとっても良い人です。
2人と仲良くなってほしいです。
そして、2人を守ってください。
どうかお願いします。”
シスイは読み終わって、思わず額を押さえた。
エニシは、この情報の重要さが、事の大きさが分かっていないのだろうか…。