第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
「!!?」
なんと!今の給与の二倍だ。
まだ貰ってないけど。
多分初任給ってやつだから精々が一万五千両。
日本円で凡そ十五万円。
仕方ないのよ、新米だから。
だけどそれを軽々超える額にびっくり。
「…エニシちゃん?」
「ちょっと?あんたまさか…。」
「女中いいかも〜。」
周りなんか気にも留めないで呟いた。
「「「はあぁ〜!!?」」」
「うわっ!何!?」
「何じゃないわよ!何考えてんの!?」
アンコさんに詰め寄られて、
「今の仕事どーすんだよ!?」
「忍の掟を忘れたのか!?」
ライドウさんとアオバさんに詰め寄られ、最終的に三人で揉みくちゃにされた。
「待って待ってたんま!」
「抜け忍になんかさせないから!!」
アンコさんの必死のアップって珍しいのではないだろうか。
「いやー、抜け忍にはならないのでは…?」
「上に言えば穏便に済むとか思ってないよな!?」
「え…?」
ライドウさんの言葉にちょっと絶句する。
なんとかなると思ってたけど…ならないの?
「良くて里内に軟禁、悪けりゃ投獄だからな!?」
アオバさんの言葉に、思わず立ち上がった。
「職業選択の自由は!?」
「「「そんなもんあるわけないだろ!!」」」
「な〜に〜!?不条理だ!!」
人としての尊厳は尊重されるべきでしょ!?
「だいたいが、アカデミーに入った時点で分かるだろうが!」
とアオバさんに怒られたので、
「知らなかった!」
と自信満々に返したところ、
「胸張れるとこじゃないからな!?」
ライドウさんからも突っ込まれた。
なお、兄ちゃんとイタチは後ろで苦笑いしてたらしい。