第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
私達はぞろぞろと歩き出す。
そこは最初の入り口のかまくらで、封印は元の状態、つまり封印がされた状態になっていた。
試しにもう一度開けてみようとしたんだけど、既にクリアしたせいか全く反応しなかった。
「あーあ、結局収穫があったのはあんた達だけなのね。」
「これがカウントに入るなら?」
こんな得体が知れない物でいいのかしら…。
「ところでさ、それをくれた人はどんな人だったの?」
アンコさんに聞かれて、はて、と首を傾げる。
「どんな人、というと?」
「だから、髪はどんな色で〜とか、どんな顔立ちで〜とか、あるじゃない。」
「どんな…。あれ、どんなだっけ?」
「覚えてないの?」
「はい…。銀色っぽい人だなってのは覚えてるんですけど。」
イタチは覚えてるかな、と思って振り返ってみると、イタチも困った顔で少し首を傾げてた。
「俺もあまり覚えてはないが、黒い印象の強い人だったぞ。」
「そうなの?じゃあ、私達別々の人から渡されたのかな?」
こんなに似た鍵だから、てっきり同じ人から渡されたのかと思ってたけど。
「そうらしいな…。」
イタチも同じ事を思ってたようで、鍵を手にじっと見つめた。
「何にせよ、人に手渡せないんじゃ売ることも出来ないし。結局収穫はなしね。」
「だなー。」
「お宝ありきだと思ったんだがな。」
アンコさんライドウさんアオバさんは残念そうにため息をついた。