第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
「ねぇ、これって上も同じ様に水が流れるんじゃないの?」
アンコさんの言葉に全員で天井を見上げる。
「…落ちてこないかな。」
普通は重力があるんだから無理だよね。
「やるだけやってみれば分かるだろ。」
兄ちゃんはそう言うとイタチを見た。
イタチは一つ頷きを返すと、素早く天井に飛び移って方陣の淵にしゃがみ込んだ。
素早く印を組み、さっきと同じ水球を出すと、方陣にゆっくり押し当てながら解術する。
「「「おお〜。」」」
ライドウさんアンコさん私の声がハモった。
というのも、水は一滴も落ちることなく、方陣が吸い取る様に全て取り込んで隅々にまで流れ始めたから。
「綺麗だな。」
アオバさんの呟きに深く頷く。
淡い光を纏って煌めく方陣は、対のシャンデリアみたいで神秘的。
とその時、ふわんと微かに風が流れて、その方を向くとさっきと同じ様に下へと続く階段が現れていた。
さっきの真反対に位置し、反対方向へ向いている。
繋げてみると螺旋階段と言えなくもない。
「よし、次だ!」
ライドウさんが膝を叩いて立ち上がり、私達も続いた。