第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
「私達の時もこんな感じだったわよ?」
アンコさんの言葉に反対側を振り向くと、ライドウさんとアオバさんも頷いた。
別段気味悪がってる様子もなく、飄々としてる感じ。
「影分身で試したらいきなり消えちゃってさ。」
「制約でもあるのかとは思ってたけど…、何かまずいのか?」
うーん、私が過敏になり過ぎてるのか…。
「うーん…、攻撃されて術が潰されたってんなら別に何とも思わないんですけど、勝手に術を解かれたのが何となく気味が悪くて。」
私の言葉の意味が通じたらしい。
三人は、あー…、と声を漏らして互いの顔を見合わせた。
「あんた、意外と鋭いわね。」
「一言余計だってんですよ。」
まったく、アンコさんったら。
ひとをバカにしてくれちゃって。
「つまり、もしかしたら忍術に頼れなくなるかもしれないってことか。」
「そう思うと、ちょっとぞっとしません?」
ライドウさんに返したら苦笑された。
「それだったら、前に来た時の方がぞっとするわ。なんせ何の危機感も持たずに入ったからな。」
「そう言うと、確かに。」
「でもまぁ一回入ってるし、別段危険がない事は経験済みだからな。罠さえ無けりゃどうって事ない所だったぜ?」
気にし過ぎだと言う様に、私の肩を叩くライドウさん。
まぁ、本当に危険がある所だったら、態々ひよっこの私達を連れてこようとは思わないよね。
しかもピクニック感覚のとこあるし。