第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
三人は扉とその周囲を観察する。
「ね?他の人が入った可能性は低いですよ。だったら試しに開けてみた方がお得ですよ?」
私の言葉に三人は無言で顔を見合わせた。
半信半疑なのが見て取れる。
うーん、これはトンボ帰りかしら?
私が兄ちゃんを見ると、ちらっとこちらを見てから三人に目を向けた。
「ここはアオバさん達が見つけた場所です。このまま開けてみるのも、何もせず帰るのも御三方の自由です。ですが、俺達が写輪眼を持っている事も忘れないでください。」
「万能とは言えませんが、有能ではありますよ。」
私も微苦笑を浮かべながら付け足した。
「未熟とは言え、折角三人揃っているんですから。」
兄ちゃんの方を向くと、隣にいたイタチと一緒に不敵な笑みを浮かべていた。
ふふん。
実は下手な大人よりも、この二人の方がずっと心強いのよね。
私もアンコさん達を見て、にっと笑ってVサインをした。
「言ってくれるわね。」
アンコさんの顔が勝気な笑みに変わり、ライドウさんアオバさんも困った様に笑う。
「大した自信だな。」
「んじゃ、その写輪眼を頼りにしてみますかね。」
「そうこなくっちゃっ!」
頼られたからには頑張らせていただきますとも♪
「よーし!んじゃ、もう一回チャレンジしてみますかね!」
ライドウさんが気合いを入れ直し、アオバさんが静かに頷きで応える。
「言ったからにはしっかり働いてもらうからね。」
アンコさんが私の肩をがっちりホールドしながら、おふざけ半分で脅しにかかってきた。
「もちろん、そのつもりですが?」
私が胸を張って答えると、わしゃわしゃと髪を混ぜる様に撫で回される。
「こーの、生意気めっ。」
私は、へへっと笑いながら歩き出した。