第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
辛うじて階段と言えなくはない階段を登り、バルコニーの様なちょっと広めの平地に出る。
ドームの半分以上が切り取られた様な形で、側から見たらかまくらみたいに見えるかも。
奥側はぴちっと閉まった岩壁の扉の様なものがある。
「あれ…!?ねぇ、前に来た時、ここの封印解いたわよね!?」
「おいおい、どうなってんだ!?」
「まさか、誰かにここを突破されたのか!?」
「だから閉め出されてんの!?」
奥の方を見たアンコさん達は三者三様に騒ぎ出す。
つまりどういうこと?
「この前来た時には、ここは開いてたんですか?」
「開けたのよ。三つか四つくらいの封印があって最後以外は全部開けたの!」
「なのに閉まってるんだ。」
私の問いに、アンコさんとアオバさんが答える。
三人とも難しい顔だ。
なるほど。だから閉め出された、になるのか。
まぁ、閉め出されちゃったもんはしょうがないしねぇ。
「最初から開けますか。」
「あんたねぇ、簡単に言わないでよ。」
よしっ、と張り切ったところで、肩を掴まれアンコさんに止められる。
いや、閉まったなら最初から開ければいいのでは?
首を傾げながら見上げると、はあ、とため息つかれて頭を抱えてしまった。
…なにゆえ??
「あんたね、一度開けたものが閉まってるんなら罠が張られた可能性大でしょうが!」
「そりゃまぁ、そうかもしれないけど。でもだからと言っておいそれと引き下がれないでしょう?」
それにこんな磁場狂いの場所がそう簡単に見つけられるかしら?