第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…
「…さすがは、うちはの神童と呼ばれるだけはあるわね。」
「見事な索敵術だな。」
「俺にもその術教えてくれないか?」
「「アオバ!?」」
「「ふはっ。」」
アンコさん達のやり取りに、私と兄ちゃんは思わず吹き出した。
アオバさんたら、意外にちゃっかりしてるっていうか。
普通にさらっと言うから逆に面白い。
「いいですよ。」
「「「いいの!?」」」
イタチの思わぬ返事に、アンコさん達がこれまた目を剥く。
「半分冗談で言ったんだがな…。言ってみるもんだな。」
「だったら俺にも!」
「私にも教えて。」
ライドウさんとアンコさんも食いついた。
「んじゃ、私も。」
と言って私も手を挙げて食いつく。
人から術を教わる機会なんてそうそう無いしね。
それを見回したイタチと兄ちゃんは、微苦笑を浮かべて互いに笑う。
「よろしくお願いしまーす!」
私がにっと笑いながら少し頭を下げると、アンコさん達も慌ててそれに倣う。
「「「よろしくお願いします。」」」
「「ふはっ。」」
ハモったよ、息ぴったり。
兄ちゃんも私と笑う。
「では、先に終わらせましょう。目印はこっちです。」
イタチは穏やかな様子で先頭を歩き出した。