• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。first

第2章 これからどうしよう



「…今の…。」

立ち止まった私に気がついて、クシナさんが振り返った。

「あー…、分かっちゃった…?さすがうちはの子だってばね。」

クシナさんは気まず気に頬を掻いた。
そうか、今のが九尾のチャクラ…。

「…なんかあったの?」

私は再び歩き出して、そろりと聞いてみた。
あの感じからして、良くない事があったんだと思うけど。

私の問いにクシナさんは困った様に笑った。

「時々ね、暴れようとする時があるの。今も眈々と外に出る機会を窺ってるのよ。」

私はそれを聞いてぎょっとする。
それを見たクシナさんは慌て出した。

「あぁ、大丈夫だってばね。私が抑えてるから、絶対外には出て来れない。」

「そっか…。」

私はほっと胸を撫で下ろした。
と、同時にクシナさんが不憫に思った。
この人は、九尾との駆け引きを一人で続けているんだと。

「…辛く、ないの?」

聞いてから、馬鹿な事聞いたって思った。
辛いに決まってるじゃんね。
聞かなくても分かるでしょ。

俯いた私の頭に温かい手が乗せられた。
見上げると、優しそうに笑ったクシナさんと目が合った。

「大丈夫、辛くないってばね。今は…一人じゃないから。」

そう言って、彼女は前を見た。
視線を追うと、向こうから金髪の男の人が歩いてくるのが見えた。

四代目火影、波風ミナト。
ナルトのお父さんだ。

/ 662ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp