第2章 これからどうしよう
「あなた、うちはの子?」
てくてくと、二人並んで歩いていると、話しかけられた。
まぁ、服に家紋が付いてれば嫌でも分かるか。
「…うん、エニシって言うの。」
「そう。私はねクシナって言うの。」
私はクシナさんを見上げた。
「うん…。四代目の奥さん、だよね?」
私がそう言うと、クシナさんはちょっと目を瞠って驚いた後、嬉しそうに笑った。
「うん、そう。波風ミナトの奥さんなんだってばね!」
そう言うってことは、いつも違う聞き方されるのかな。
私は自然と目線をお腹に持っていった。
背丈が低いからどうしてもそこに目をやってしまう。
「…お腹、重い?」
私は何となく聞いてみた。
クシナさんはそれを聞いて笑う。
「そりゃ、重いってばね。赤ちゃんがいるんだから。」
そう言って優しそうにお腹を見て撫でた。
「そっか…。」
もう、男の子だって…知ってるのかな。
「名前、決まってるの?」
「ナルト、って言うの。」
クシナさんは笑った。
「そっか…。男の子なんだ。」
私も前を向いたまま笑った。
その時、クシナさんの空気がピリッとして、一瞬どぎついチャクラが漂った。
私は思わず足を止める。