第2章 これからどうしよう
その時、目の前に赤い髪の人が通り過ぎた。
身重で、重そうなお腹を手で支えるように歩いている。
赤髪の人なんて、この里に一人しかいない。
クシナさんだ…!
私は思わず、その後ろ姿を追った。
「あの…!」
気がついたら声をかけてしまっていた。
やべ…、やっちまった…。
その人はゆっくりとこちらを振り返る。
「……?」
そして、不思議そうに私を見た。
そりゃ、そうなるよね。
お前誰?って感じだよね。
本当はそのまま逃げちゃえばよかったんだけど、私の足は縫い付けられた様に動けなかった。
頭も抱えるわけにはいかないし。
やったら、変な目で見られるよ、きっと。
「どうしたの?迷子だってば?」
動かない私を不思議に思ったのだろう。
声をかけられた。
…っていうか、すごいナルトとの血の繋がりを感じるわ。この喋り方。
何だか笑いそうになった。
私はクシナさんに歩み寄る。
「買い物カバン。重そうだから持つよ?あなたのお手伝いがしたい。」
何か、いきなりこれは不審者っぽいかな。
言った後に気づいた。
けど、そこはナルトの母ちゃん。
それを聞いて、花が開く様にぱぁっと笑った。
「ありがとう。お願いしてもいいってば?」
私は頷いて快く買い物カバンを受け取った。