第11章 うちはの会合に初参加です

「ところで、お前らは今帰りか？」

シカクさんは兄ちゃんとイタチに目を向けた。

「はい、そこで丁度エニシに声をかけられました。」

「俺も今帰りです。」

「そうか…。お前らも大変だな。」

シカクさんはそう言って、少し困った様に笑った。
それを見て、ぴんときた。
シカクさんも大体の事情は掴んでるんだなって…。

兄ちゃんをちらりと見ると、イタチと少し目を合わせた後、すっとシカクさんを見た。

「うちは全てが”同じ”というわけではありません。」

「俺達の代で変えてみせます。」

兄ちゃんとイタチが力強く言い切った。
ちょっとカッコよかったりする。

「それに…。」

そう言って、兄ちゃんは私を見遣り、にっと笑う。

「俺達には風雲児もいますから。」

変わり者って意味で使われることも多いけど。
兄ちゃんからは可能性を期待されてる様な気がして、少しこそばゆい。
私はくっと得意げに胸を張った。

「目指すは”みんな幸せ、平和一番”ですから。」

今考えました。
でも本当にそれが実現できたら一番いいと思う。

「ははっ。そんじゃ、期待してるぜ？”次世代”。」

シカクさんはそう言って、私の頭をくしゃくしゃと撫でた。

「ちょっとちょっと？わたくし、こう見えても女の子ですのよ？髪は命ですのよ？」

女子の身だしなみを崩すとか。ないわ〜。
私がボサボサになった髪を手櫛で整えると、シカクはさんは少し笑った。