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もう一度、を叶えるために。first

第2章 これからどうしよう



繁華街は、がやがやとして賑わっていた。
商店が所狭しと立ち並び、まるで下町の様だ。


「いらっしゃいませ〜!」

「あら、奥さん。ここ最近見なかったけど、元気かい?」

「安いよ、安いよ〜!」

「今日は秋刀魚が入ってるよ〜!」

「今日は煮物かい?じゃあ、にんじんおまけしとくよ!」



すっごい懐かしい風景。

昭和の日本みたい。

人と人との繋がりが密で、町の人みんなが顔見知りっぽい感じ。
それが逆に裏目に出る時もあるんだろうけど。
だけど、現代の日本を知っている私からすると、大事だよな、って思う。
人が人に関心がないって、何だか危うい気がする。

私はてくてくと歩き、橋の上に着いた。

あ、ここ何か見覚えある…。
NARUTOで出てきた風景っぽい。

私は複雑に思いながらも暫し立ち止まって道行く人を眺めた。
様々な髪色の、様々な瞳の色が、右へ左へ通り過ぎて行く。
ほんと、日本だったら考えられない世界だ。
でも、今の私には当たり前の風景として受け入れられている。
それだけこの世界に馴染んでるんだなぁっていう実感もある。

今日は9月29日。
もう、どうにも出来ないよね…。

私は遣る瀬無い気持ちでぼんやりと景色を眺めた。

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