第11章 うちはの会合に初参加です
「お前、こんな年下相手に喧嘩売るなんて大人気ないぞ?」
「うるさいわね、アスマ。ほんとに珍しいじゃないの。こんな年頃の子がみんなで来そうなお店に一人だけって。」
おおぅ。
アスマさん。
まさかの猿飛アスマさんですか。
髪型とか髪色が違うと別人に見える。
「…アスマが珍しい?」
隣から戸惑う声がして、はっと我に返った。
見ると、少し困った様な焦りの様な複雑な表情をした紅さん。
まずい、ついガン見してたらしい。
「あーっと〜…。お噂はかねがね…。」
この頃、どっかの大名の所で、なんとかっていう凄い役職に就いてなかったっけ?
別に横恋慕とかないですよーってアピールです。
それを見て紅さんは、ほっとした顔をした。
「さっすが守護忍十二士。」
意地悪そうに笑ってアスマさんを見上げるアンコさん。
そうそう、そんな様な役職だった。
それに対して、居心地悪そうに頬を掻くアスマさん。
「そんな大っぴらにする様なもんじゃねぇだろ?」
あれま。意外に控えめな…。
火の国で十二人しかなれない凄い役職なのに。
「あら、いいじゃない。中々なれるものでもないんだし。」
紅さんが嬉しそうに言うと、アスマさんは満更でもない様な顔になった。
…アスマさんって恋人に弱いタイプ?
「まぁ、実力は証明出来るわな。」
「良かったねぇ、嫁さんに褒められて。」
「ぶはっ…!」
吹き出しちゃったよ。
同じ様なこと思ってたし。
「ちょっ…!」
「お前何言い出す…!」
二人して顔真っ赤だし。
初々し過ぎてツボに入りそう。
笑える〜。
「いや〜いいですねぇ。こんな美人のお嫁さんがいて。」
私も便乗してみた。
「え、あ、いや、ちがう…いや違わない。いやだから…!」
どっちよ。
動揺しすぎだよ。
しかもちらちら紅さんを見ながら真っ赤な顔で言うのが面白い。